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「君のことが好きだ。どんな姿でも。」
ハウルの動く城
2004年11月、映画館の座席に沈んだまま立ち上がれなかった人がいる。ハウルが初めてソフィーの部屋に降り立つ夜の、あの静かな引力。木村拓哉の声が「君のことが好きだ」と言った瞬間、スクリーンの色が変わったように感じた。倍賞千恵子が老婆と少女の間を揺れながら歌う「人生のメリーゴーランド」、カルシファーの揺らめく橙、城の歯車が軋む低音。宮崎駿が戦争と魔法の重さをあの画面の中に詰め込んだ理由は、観た人の数だけ違うはずだ。あのとき隣に誰かいたか、それとも一人だったか。
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