Index No.
「授業中、机の中で静かに電源を入れた。」
ゲーム&ウォッチ
ポケットに入るサイズの筐体の中に、完全な世界があった。1980年に「ボール」から始まったゲーム&ウォッチは、マンホール、パラシュート、シェフ、ドンキーコングと次々に新タイトルを展開し、子供たちのランドセルに忍び込んでいった。液晶の人形がカクカクと動くたびに心拍数が上がり、ミスの音が教室に漏れた瞬間の絶望感。マルチスクリーンの折りたたみ式は「こんな仕組みがあるのか」という純粋な驚きをくれた。横井軍平が「枯れた技術」で生み出したその哲学は、後のゲームボーイ、そてDSへと静かに受け継がれた。電池が切れるまで遊び続けた、あの小さな長方形の重さを覚えているだろうか。
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