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「つくる、こわす、またつくる。」
ダイヤブロック
カワダのダイヤブロック。あの独特のパチッという音とともに、色とりどりのブロックが指先でかみ合う瞬間が好きだった。箱をひっくり返してじゅうたんに広げた瞬間から、もう頭の中には城も、宇宙船も、自分だけの街もできあがっていた。レゴとは違う、どこか武骨な質感。角が指に食い込んでも構わずに積み上げた高層ビルが、弟の肘でいとも簡単に崩れ落ちた午後——あの絶望は、いまも笑い話になる。完成品の写真が載ったカタログを宝物のように眺めて、次に何を作るか夢想した。あのブロックひとつひとつに、どれだけの時間と想像を注ぎ込んだだろう。
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