Index No.
「起立、礼、着席!」
日直
日直のたすきを肩に掛けた朝は、なんとなく背筋が伸びた。出席簿を職員室に届けに行く廊下の静けさ、チョーク臭い黒板消しをベランダで叩く白い粉煙。給食の「いただきます」の号令は大きな声が要求されて、いつもより1オクターブ高くなった。一番の試練は日直日誌の「今日の出来事」欄で、「特に何もなかった」と書けないから必死に言葉を絞り出した。好きな子と日直が重なった日の緊張、苦手な子との一日の気まずさ。カードに自分の名前が書かれた順番が回ってくるのを、出席番号順に数えながら待った、あの教室の空気。
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