Index No.
「十六文キーック!」
ジャイアント馬場
209センチ、135キロ。そのリングへの入場だけで、会場の空気が変わった。ジャイアント馬場の十六文キックは、長い足が画面の端まではみ出すほどで、子どもには脅威という言葉よりも「でかい」という一言しか出てこなかった。32文ロケット砲が炸裂するたびにテレビの前で思わず声が出た。元巨人軍の投手という異色の経歴、そして全日本プロレス旗揚げ後の王道プロレスへの誇り——あの優しい笑顔と穏やかな口調が、リングの上の圧倒的な存在感と矛盾なく同居していた。馬場さんの試合を一緒に見た人の顔が、なぜかすぐ浮かぶ。
まだ録音はありません。