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「真っ白に燃え尽きてしまったよ」
あしたのジョー(最終回)
ホセ・メンドーサとの最終ラウンドが終わったあと、矢吹丈はコーナーに座ったまま動かなかった。勝敗でも死でもなく、ただ「燃え尽きた」——ちばてつやが描いたその白いコマは、言葉より雄弁だった。梶原一騎の台詞が骨格をつくり、ちばの筆が魂を吹き込んだ5年間の連載が、1973年に静かに幕を下ろした。丹下段平の怒鳴り声、力石徹の葬儀に集まった読者たち、あのスラムの夜の匂い。週刊少年マガジンを開くたびにジョーは生きていて、そして最後のページで永遠になった。あの白さは、今もどこかにある。
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