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「曲がれ、曲がれ、曲がれ……!」
スプーン曲げ
1973年、イスラエル人青年ユリ・ゲラーが日本のテレビに現れてスプーンをそっと撫でた瞬間、スタジオが静まり返った。翌朝の学校には給食のスプーンを持参した子が続出し、教室の隅でひたすら念を送り続ける光景が広がった。「ちょっと曲がった気がする」「気のせいだよ」——その押し問答の熱量ごと、超能力ブームは一時代を形成した。テレビの光が真剣な顔を照らし、科学と信仰の境界線が溶けかけていたあの感覚。あの頃の自分がスプーンに向けていたのは、念力だけじゃなかったかもしれない。
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