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「山守さん、弾はまだ残っとるがよ」
仁義なき戦い
1973年1月、深作欣二が手持ちカメラを構えて広島の路地に踏み込んだ。菅原文太が演じる広能昌三は、仁義でも任侠でもなく、生き延びるために戦い続ける男だった。金子信雄演じる山守義雄の薄ら笑い、松方弘樹や千葉真一が飛び込む銃声——スクリーンから硝煙の匂いが漂ってくるような臨場感は、それまでの東映映画とはまるで別物だった。笠原和夫の脚本は実録の泥をそのまま映像に塗り込め、観客は映画館の暗がりで戦後の裏側を目撃した。シリーズ5作、そのどこから観ても止まらない。
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