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「よこはま・たそがれ、ホテルの小部屋」
五木ひろし
「よこはま・たそがれ」の出だし、あの低くてしっとりした声が流れ出すと、昭和の夜の空気がぐっと濃くなる気がした。五木ひろしが本名を捨て、幾つもの芸名を経てたどり着いたその声は、苦労の年月が磨いた刃のような艶を持っていた。「夜空」の一節が居間のテレビから流れ、紅白歌合戦のステージで着流し姿が照らし出される晦日の夜。「千曲川」を口ずさみながら家路を急いだのは、誰だったか。哀愁という言葉の本当の意味を、五木の歌声が教えてくれた。
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