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「なんじゃこりゃあ。」
探偵物語
ベスパに乗り、くたびれたジャケットを羽織り、インスタントコーヒーをすする。松田優作が演じた探偵・工藤俊作は、カッコいいというより、どこかくたびれていた。それがなぜこんなにも魅力的だったのか。1979年から放送された全27話、工藤は毎回ぶっきらぼうで、ユーモラスで、それでいて不意に優しかった。事件の解決より、工藤が路地裏でコーヒーを飲んでいる画が見たくて、チャンネルを合わせていた人もいたはずだ。松田優作が若くして世を去ってから、この作品の輪郭はさらに鮮明になった。あの夜のテレビの光を、あなたはどこで浴びていた。
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