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「本当の戦士には剣など要らぬ。」
ヴィンランド・サガ
月刊アフタヌーンを開くたび、北海の塩辛い風が吹いてくるような気がした。幸村誠が描くヴァイキングの世界は、剣戟と血だけではなく、憎しみを抱えて生きることの重さを問い続けていた。トルフィンがアシェラッドを追いかける少年時代の怒りと、農場で鍬を握るようになった後の静けさ——あの変化に言葉を失った読者は多い。カヌートが王として変貌していく過程も、ビョルンの最期も、単純な善悪では割り切れない。アシェラッドの最後の言葉を読んだページで、しばらく本を閉じられなかった夜のことを、まだ覚えている人はいるだろうか。
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