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「ラッパズボンで決めてくぞ」
ベルボトム
膝のあたりからぐっと広がって、裾が地面をさらりと撫でる。ベルボトム——あるいはラッパズボンと呼んでいた人のほうが多いかもしれない。1970年代、渋谷や新宿の路地を歩く若者の足元はあのシルエットで埋め尽くされていた。デニム地、コーデュロイ、ストライプ柄。どれだけ裾を広くできるかが、ひとつの勝負だった。風が吹くたびに布がふくらんで、歩くたびに揺れる感触。ロック喫茶でレコードを聴きながら足を組むとき、あの広い裾が床に触れていた。雑誌『平凡パンチ』のモデルたちが決めていたあのポーズを、鏡の前で何度練習したことか。
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