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「映えるって、並ぶことだった。」
タピオカ(第二次ブーム)
原宿・表参道の路地に列ができはじめた頃、黒いストローの刺さった半透明のカップはそれだけで一枚の写真になった。ゴンチャのミルクティー、タピスタのブラックシュガー、沈んでいくパールをストローで吸い上げたときのあのもちもちした弾力——歯で噛み切る瞬間まで、全部が「映え」の演出だった。スマホを高く掲げ、光の角度を探して、カップを傾けた午後の商店街。列に並んでいる間に何度もInstagramを開いて、先に買った友達の投稿を確認した。二次ブームはあっという間に全国へ広がり、地元のショッピングモールにもタピオカ店が並んだ。あのカップを手に持って街を歩いたとき、何かを手に入れた気がしていた——それが何だったか、まだうまく言葉にできない。
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