Index No.
「あなたが食べてもいい」
ゴールデンカムイ
雪と血と笑いが、あの漫画には全部あった。明治末期の北海道・樺太を舞台に、不死身の杉元佐一とアイヌの少女アシㇼパが黄金を追う——野田サトルが週刊ヤングジャンプに描き続けた『ゴールデンカムイ』は、戦場の残酷さとチタタプを頬張る食卓の温かさが同じページに収まる、奇妙で豊かな世界だった。白石由竹の飄々とした脱獄術、鶴見中尉の底知れない狂気、土方歳三という名の亡霊。アイヌ語の響きや熊の解体シーンに「こんな文化があったのか」と息を呑みながら、「金カム飯」を再現した人も少なくないはず。ページをめくるたびに腹が減って、どこかで笑って、気づけば目が潤んでいた。
まだ録音はありません。