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「まるで、別の星にいるみたいだった。」
VRカフェ
秋葉原や新宿の路地裏に、看板もほぼない小さな扉があった。中に入ると薄暗い個室が並び、スタッフに手渡されたヘッドセットを頭に装着した瞬間、蛍光灯の天井が消えた。Oculus RiftやHTC Viveがまだ一般家庭に届く前、VRカフェは「未来を30分だけ買える場所」だった。海の底を漂う感覚、宇宙船のコックピットから見える地球、ホラー体験で本気で叫んでしまった自分。ゴーグルを外したとき、現実の白い蛍光灯がやけにのっぺりして見えた——あの奇妙な落差を、あなたは体験したことがあるだろうか。
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