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「太陽が絵を描いてくれる。」
日光写真
駄菓子屋で買った小さなセット、感光紙の上に好きな絵柄をそっと重ねて、夏の庭に平らに置く。じっと待つ。やがて青白い影が浮かび上がったとき、あれは本当に息をのんだ。日光写真——太陽の光が印画するというその仕組みが、子どもには十分すぎる魔法だった。現像液もなく、暗室もなく、ただ光と影と時間だけ。ちょっとムラになっても、ぼんやり滲んでいても、自分で作ったという誇らしさがあった。科学の入口がこんなにも詩的な形をしていたことを、忘れたくない。
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