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「「団地族」という言葉が輝いていた。」
団地生活
公団住宅の鍵を受け取った日、家族みんなで新しい番号のドアを開けた——そんな記憶を持つ人が全国にいる。ダイニングキッチン、水洗トイレ、ステンレスの流し台。当時のカタログには「近代的な生活」という言葉が踊っていた。廊下で縄跳びをして管理人に叱られ、階段の踊り場でひそひそ話をし、隣の部屋の夕飯の匂いで今夜のおかずを当てた。週末になれば団地内の公園に子どもが溢れ、ベランダ越しに砂糖を借りに行く声が飛んだ。あの同じ間取りの窓に、それぞれ違う家族の灯りが点いていた。
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