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「風を切って、どこまでも行けそうだった。」
ローラーブレード
靴にカチッとブレードを嵌めると、地面との感覚が一変する。アスファルトの継ぎ目が振動として足裏を伝い、スピードが出るほど風の音だけになっていく。90年代後半の公園には、膝と肘をプロテクターで固めた若者たちがいた。ローラーブレード社のブレードが代名詞になり、バックスピン、グラインド、ハーフパイプ──アグレッシブスケーティングの映像がビデオ雑誌を飾った。転んで、擦り傷を作って、それでもまたコンクリートの上に立った。スケートボード、ストリートファッション、そして少しの無敵感。あの滑走感を、言葉でちゃんと説明できる人はいない。
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