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「銀盤の上だけは、みんな平等に転んだ。」
スケートリンク
冬の入口、貸し靴カウンターの列に並ぶ。革の靴に足を押し込み、よちよちと氷の縁に立った瞬間の、あの足首のぐらつき。スピーカーから流れるポップスに乗って華麗に滑る人がいて、壁を離せない人がいて、中央では本気の練習をしている子がいた。デートで来たくせに手をつなぐタイミングを計りすぎて、気づいたら閉館時間だったとか。転んで氷に手をついた冷たさと、じんわり赤くなった手のひら。スケートリンクはいつも、ちょっと非日常の匂いがした。あの場所、まだ残っていますか。
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