「缶を振る音がした」
カラカラ、と振ると中で転がる音がする。傾けた赤い缶の口から、するりと転がり出てくる色とりどりのひとつぶ。ハッカの白、いちごの赤、レモンの黄色——何色が来るかで一喜一憂した。スースーするやつは子どもに不人気で、争奪戦になる色があった。高畑勲の『火垂るの墓』で節子がサクマ式ドロップスの空き缶に水を溜めるシーンを見て、胸が痛くなった人は多いはずだ。あの缶の金属のひんやりした感触と、口の中でじわじわ広がる甘さ。誰かと分け合ったあの記憶は、今どこにしまってある。
サクマドロップスとは。 サクマドロップスとは、サクマ製菓株式会社が製造・販売する日本の缶入りドロップ(硬質キャンデー)である。赤い丸缶に複数フレーバーのドロップが詰め合わされた形で広く知られ、日本を代表する駄菓子のひとつ。
「サクマドロップス」を他のサービスで
A. どちらも佐久間家を祖とする別会社の商品。「サクマ式ドロップス」は佐久間製菓(2023年廃業)の商標で、「サクマドロップス」はサクマ製菓が現在も販売している。缶デザインや一部フレーバーが異なる。
A. 起源は1908年(明治41年)に佐久間商店が国産ドロップの製造を開始したことにさかのぼる。
A. 登場するのは「サクマ式ドロップス」(佐久間製菓の商品)の空き缶。妹・節子がその缶に水を溜めるシーンが広く知られている。
A. 原材料費・エネルギー費の高騰などを主な理由として、2023年1月に廃業を発表した。
A. 清涼感が強いハッカ味は子どもには不人気なことが多く、缶の中で最後まで残りやすいフレーバーとして知られていた。
A. 1988年公開のスタジオジブリ作品。高畑勲監督、原作は野坂昭如。第二次世界大戦末期の神戸を舞台に兄妹の生き様を描いた反戦アニメ映画。
A. 子どもが少額の小遣いで菓子や玩具を購入できた小売店。昭和期を中心に全国に広まり、地域の子どもたちの社交場となっていた。
Q. ドロップ(キャンデー)とはどんな菓子か?
A. 砂糖を主原料とした硬質キャンデーの一種。口の中でゆっくり溶かして食べる。英国から明治期に日本へ伝わった。
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