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「水を制する者が、世界を制す。」
池江璃花子
飛び込んだ瞬間、水面が割れて、もう誰も追いつけない——2018年のジャカルタ・アジア大会、池江璃花子がターンを切るたびにスタンドが沸いた。100mバタフライ、50m自由形、リレー。金メダルを重ねるたびに「次はどこまで行くんだろう」という感覚が積み上がっていった。あの細い腕がかき分ける水のスピードには、17歳の肉体が持つ何か恐ろしいものが宿っていた。そして2019年の白血病公表。東京オリンピックの舞台への道のり。水の中で戦い続けた彼女の軌跡を、どんな言葉で呼べばいいのか、今もうまく見つからない。
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