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「記憶にございません。」
ロッキード事件
1976年2月、アメリカの上院公聴会から流れてきた情報が日本を揺さぶった。ロッキード社の旅客機売り込みをめぐる汚職——そして田中角栄前首相の逮捕。国会での証人喚問でマイクの前に立った人物たちが繰り返した「記憶にございません」は、あっという間に流行語になり、コントのネタになり、やがて政治不信という重いものの象徴として語り継がれた。ニュース速報のテロップ、白黒まじりのテレビ画面、新聞の号外を手に立ち止まる大人たち。子供の目に映った大人の世界の亀裂——あの日、何かが変わった気がした、と感じた人は少なくないはずだ。
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