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「戦争は、終わっていなかった。」
コソボ紛争
テレビに映し出された難民の列は、バルカン半島のものだと言われてもどこか遠かった。1999年、NATOがユーゴスラビアを空爆したとき、「冷戦が終わったヨーロッパ」というイメージは静かに崩れた。コソボ解放軍とセルビア人勢力の衝突、アルバニア系住民の大移動、中国大使館の誤爆──ニュースは毎夜新しい固有名詞を運んできた。日本では東海村臨界事故や新幹線の話題が続く中、画面の向こうの煙は本物だった。「民族」という言葉が急に重さを持って聞こえ始めたのは、あの頃からかもしれない。
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