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「うちにもカラーテレビが来た日。」
カラーテレビ
スイッチを入れた瞬間、画面に色が広がった——それだけのことが、世界を作り直すような衝撃だった。白黒で見ていた野球中継のユニフォームに色がつき、時代劇の紅葉が本当に赤くなった。1960年代、「三種の神器」から「3C」へとステージが変わるなかで、カラーテレビは居間の主役の座を射止めた。近所の誰かの家に先に届いて、見せてもらいに行った子もいる。ブラウン管の前に家族が集まり、画面の明るさに目を細める——その夜から、お茶の間の時間の質が変わった。色のなかった記憶と、色のついた記憶の境目は、どのあたりにあるだろう。
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