Index No.
「いしのなかにいる」
ウィザードリィ
方眼紙に鉛筆でマス目を塗りつぶしながら、地下10階への道を手で刻んでいた。ウィザードリィのダンジョンは、画面の中よりもあのノートの上に広がっていた気がする。パーティが全滅した瞬間の静寂、ニンジャやロードのレベルアップの快感、そして「いしのなかにいる」の文字が出たときの絶望——セーブデータなど信用できない世界で、冒険者たちは何度も死んだ。ファミコン版の荒削りなグラフィックと、あの呪文名を必死に覚えた夜。ロールプレイングという言葉がまだ珍しかった時代に、RPGとはこんなにも過酷で美しいものだと教えてくれた。
まだ録音はありません。