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「かあさん、ぼくはここにいる。」
漂流教室
ある朝、小学校ごと荒廃した未来に飛ばされた——楳図かずおの『漂流教室』が突きつけた恐怖は、怪物ではなく「秩序が壊れていく人間」の姿だった。主人公・翔の母・高松和枝がひたすら息子を信じてテレパシーを送り続ける場面、腐敗した給食をめぐって暴力が渦を巻く教室、砂漠と化した未来の地表——『週刊少年サンデー』のページをめくる手が震えた。読み終えた翌日、いつもの学校の廊下がどこか薄く見えた。あの「もしここが消えたら」という感覚は、一度読んだら抜けなくなる棘のようなものだった。
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