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「ソースの匂いがしたら、夜中だった。」
ペヤング
四角い紙の容器、湯切り口のギザギザ、そして蓋を開けた瞬間に広がる甘辛いソースの湯気——ペヤングやきそばの儀式はいつも決まっていた。カップヌードルとは違う「やきそば」という選択肢が、まるか食品からやってきたのが1975年のこと。深夜の台所でひとり作るときのあの背徳感、麺にソースが絡まるまでの数十秒の待ち時間。ふりかけのかかった青のり色、マヨネーズを一絞りする派としない派で口論になったこともあった。あの匂いを嗅ぐと、真夜中の台所と蛍光灯の光が浮かぶ人は少なくないはずだ。
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