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「「初恋の味」が、缶を開ければそこにある。」
カルピスウォーター
自販機の冷蔵室から取り出した瞬間、手のひらに伝わるひんやりとした結露。プルタブを引けば、あの甘酸っぱい香りがふわっと鼻をかすめる。1991年に登場したカルピスウォーターは、コップと水と「カルピスの原液」という三つの手順を、一本のボトルに収めてしまった。でも不思議なことに、家で薄めたカルピスとはどこか違う飲み物に感じた。白く濁った液体の向こうに、学校帰りの夏の道路の照り返しや、公園の水飲み場の記憶が重なる。「初恋の味」というキャッチフレーズは子どものころから知っていたけれど、その意味が少しだけわかり始めたのも、このボトルを持ち歩くようになったあのころだったかもしれない。
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