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「1、2、3……ダーッ!」
ワールドプロレスリング
金曜夜8時、居間のブラウン管が熱を帯びた。古舘伊知郎の実況は格闘技というより詩の朗読で、猪木のラリアットが炸裂するたびに言葉が弾けた。タイガーマスクがリングを飛び越え、長州力が「噛ませ犬」という言葉を投げ、武藤・蝶野・橋本の三銃士がそれぞれの色で時代を切り拓いた。猪木がアリやホーガンと向き合う異種格闘技戦の異様な静寂も、あの番組が運んできた。リングサイドではなく茶の間で育ったプロレスファンの記憶は、この一時間に凝縮されている。
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