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「タッチ」
タッチ
双子の弟が死んで、達也は初めてグラウンドへ本気で向かった。あだち充は多くを語らない。コマとコマの間の余白に、読者は自分の感情を勝手に流し込んだ。浅倉南は「甲子園に連れていって」とは言わない——でも確かにそう言っていた。岩崎良美の「タッチ」が流れ出した瞬間の、あの夕暮れの色。テレビの前で宿題を放り出したまま動けなかった土曜日がある。野球でも恋愛でもなく、「喪失のあとで人はどうやって前を向くか」を少年誌で描いた。あの夏、あなたは達也に何を重ねていたか。
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