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「ダイニングキッチンのある家に住みたい。」
団地ブーム
日本住宅公団が次々と建てた四角い棟、均一に並ぶベランダ、廊下に漂う生活の匂い。当時の抽選倍率は数十倍に達し、当選通知が届いた家族は近所中に報告して回った。水洗トイレ、ステンレスのシンク、フローリングの廊下——それはただの間取りではなく、「新しい日本の家族像」そのものだった。団地の一室で育った子どもたちは、ベランダ越しに同じ景色を見ながら夕飯を食べた。あの四角い窓の灯りが、高度成長期の夢の形をしていた。
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