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「腕にぶら下げて、どこへでも。」
ダッコちゃん
空気を吹き込むと、つぶらな瞳の黒い人形がぷっくりと膨らんだ。タカラのダッコちゃんは1960年の夏、突然日本中の腕にしがみつき始めた。百貨店の店頭から消え、入荷待ちの列ができ、大人まで「ほしい」と言い出した。ビニールの独特の匂い、腕に巻きつくひんやりした感触、あの笑顔の不思議な愛らしさ。何がそんなに人を夢中にさせたのか、理屈では説明しにくい。でも昭和のブームにはいつもそういう熱があった。あなたの家の棚の奥に、今も眠っていたりしないだろうか。
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